No.90 (ヨーロッパ諸国の植民活動A) :
「七年戦争中の英仏植民地戦争とは何か? またその結果とは?」
北米ではフレンチ=インディアン戦争があり、フランスが支配していたカナダと
ミシシッピ川以東のルイジアナを、パリ条約によりイギリスが手に入れた。イン
ドでもベンガル地方で起きたプラッシーの戦いで、東インド会社書記のクライヴ
率いるイギリスが勝利し,そこでの徴税権を手に入れた。これにより、アジアで
もヨーロッパ勢力による領域支配(「面の支配」)がスタートすることになった。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
フランスの「太陽王」ルイ14世にちなんだ命名の植民地ルイジアナが、フレンチ
=インディアン戦争によってイギリス領となり、13植民地が独立して現在の合衆
国となった歴史に、大きな関心を持ちながら学習に臨んでいる。
思考・判断:
ヨーロッパ勢力に対抗する手段を持たなかったために、16世紀初めからすぐに領域
支配(「面の支配」)が始まったアメリカ大陸に対して、アジアではイギリスによ
るインドのベンガル地方での領域支配が始まる18世紀後半までは、既存の交易ネッ
トワークに食い込んだ拠点支配(「点の支配」)中心であったことを、的確に判断
している。
資料活用の技能・表現:
フランスと現地勢力の連合軍に勝利したイギリスが、パリ条約でアメリカ大陸に、
プラッシーの戦いでインドのベンガル地方に勢力圏を拡大したことを、歴史地図に
示すことで理解を深めている。
知識・理解:
ヨーロッパでのオーストリアとプロイセンを中心とした国際戦争の七年戦争と連動
して、北米とインドでは英仏植民地戦争が戦われていたことや、その結果両国の勢
力地図が大きく変化したことについて、基本的な知識を身につけている。